学校法人の登録免許税非課税証明手続

学校法人様が不動産を取得された際に、忘れてはならないお手続きがございます。

それが 登録免許税の非課税証明 です。

学校や保育園など、教育及び保育を提供する施設については、登録免許税(登記にかかる税)が非課税とされています。(登録免許税法第4条第2項)

条文を参照してみます。

登録免許税法
第四条 国及び別表第二に掲げる者が自己のために受ける登記等については、登録免許税を課さない。
2 別表第三の第一欄に掲げる者が自己のために受けるそれぞれ同表の第三欄に掲げる登記等(同表第四欄に財務省令で定める書類の添附があるものに限る旨の規定がある登記等にあつては、当該書類を添附して受けるものに限る。)については、登録免許税を課さない。

登録免許税法 昭和42年法律第35号

別表第三 非課税の登記等の表

一 外国人技能実習機構 省略

一の二 学校法人(私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第六十四条第四項(専修学校及び各種学校)の規定により設立された法人を含む。)
(非課税の登記等)
一 校舎、寄宿舎、図書館その他保育又は教育上直接必要な附属建物(以下「校舎等」という。)の所有権(賃借権を含む。以下同じ。)の取得登記(権利の保存、設定、転貸又は移転の登記をいう。以下同じ。)
二 校舎等の敷地、運動場、実習用地その他の直接に保育又は教育の用に供する土地の権利(土地の所有権及び土地の上に存する権利をいう。以下同じ。)の取得登記
三 自己の設置運営する児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十九条第一項(保育所)に規定する保育所(以下「保育所」という。)若しくは同法第六条の三第九項(定義)に規定する家庭的保育事業、同条第十項に規定する小規模保育事業若しくは同条第十二項に規定する事業所内保育事業(以下「家庭的保育事業等」という。)の用に供する建物の所有権の取得登記又は当該建物の敷地その他の直接に保育の用に供する土地の権利の取得登記
四 自己の設置運営する認定こども園(就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第六項(定義)に規定する認定こども園をいう。以下同じ。)の用に供する建物の所有権の取得登記又は当該建物の敷地その他の直接に保育若しくは教育の用に供する土地の権利の取得登記
(備考)
第三欄の第一号から第四号までのいずれかの登記に該当するものであることを証する財務省令で定める書類の添付があるものに限る。
(以下略)

登録免許税法 昭和42年法律第35号

つまり、学校や幼稚園・保育所・認定こども園の校舎・図書館・運動場等、教育や保育の用に直接供するものについて、所轄官庁からその証明(非課税証明)を得ることで、その不動産の取得にかかる登記について登録免許税が非課税になる、ということです。

登録免許税を非課税として登記を行うには、登録免許税の非課税証明を添付して登記を行います。

※当事務所では不動産登記や商業登記等の登記業務は一切行っておりません。すべて提携司法書士にお願いしております。

ちなみに、この非課税証明の添付は、仮に忘れていたとしても法務局は指摘してくれません。

その場合、通常の登記と同じように登録免許税を支払って登記をすることになります。

非課税証明がいることを知らなかった・・・では、ご依頼者様が不利益を被ることになります。

例)学校法人が土地建物を購入した場合の登記について

例として、学校法人様が土地建物を教育の用に直接供する目的で取得した場合を見てみます。

その場合、取得した土地建物が上記別表第三に定める「直接教育の用に供するもの」であることを所轄官庁に証明してもらい、その証明を土地建物の所有権移転登記の際に添付すれば、登録免許税が非課税となります。

この所轄庁についてはご注意ください。

通常であれば学校法人様の本店所在地と学校設置の認可をいただいている都道府県は同じ場合が多いと思われますので迷うことはないと思います。(新潟県知事の認可=所轄庁である新潟県知事の非課税証明が必要)

学校法人様の本店所在地と設置している学校の所在地が異なる(学校設置の認可をいただいている都道府県が異なる)場合、学校設置の認可をいただいている都道府県知事が所轄庁となります。(本店所在地が新潟県、学校設置の認可が長野県知事=所轄庁は長野県知事)

狭域通信制高校などで、学校法人様の本店所在地・購入した不動産の所在地・学校設置の認可をいただいている都道府県、全てが違う都道府県の場合も学校設置の認可をいただいている都道府県知事が所轄庁となります。(本店所在地が新潟県、学校設置の認可が長野県、購入した不動産の所在地が山梨県=所轄庁は長野県知事)

非課税証明を得るには、所轄庁へ非課税証明願に添付書類を付して申請します。

証明願に添付が必要な書類は所轄庁により異なりますので、詳細は所轄庁にご確認ください。参考として「このような書類が最低限必要」というものを以下に記載します。

1.権利関係を明らかにする書類
登記事項全部証明書、建築確認通知書の写し、不動産売買契約書の写し 等
(この場合の登記事項証明書は、移転登記前のもの)
2.図面関係(用途が確認できる書類)
公図、位置図(現地への案内図)、配置図(土地に対しての建物の配置、内容によっては省略可)、平面図・立面図(内容によっては省略可)、改修工事等を行う場合は工事計画書や図面 等
3.理事会議事録(決議録)の写し(原本証明が必要な場合あり)
4.その他、所轄庁が必要と認める書類

非課税証明を入手することで、場合によっては多額の税金が非課税となりますので、登記申請の際には注意が必要です。

皆様のお役に立ちましたら幸いです。本日はこのへんで。

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